当サイトを開設して、はや9ヶ月。
最初に紹介させていただいたクリエーターが、有月晃さんでした。
改めて読み返してみると……
紹介文が雑(笑)
まだ紹介しきれてない作品や、新作も紹介したいなあ……
というわけで 今回は再び有月晃(うづき こう)さんを特集させていただきます。
有月さんって、誰って方はぜひコチラの記事もお読みください ↓
絶海の孤島が舞台のファンタジー
<あらすじ>碧色の海に小島が二つ、南北に隣接して浮かぶ。
温暖な気候に恵まれ、アルキナティアの花が朱く咲き乱れる絶海の孤島。この世に「魔女」が本当に存在するなんて、信じてなかった。
それこそが、オレの唯一にして生涯最大の罪。
有月さんの最新作、ファンタジー小説です。
といっても、最近ライトノベル界隈で流行りがちな「異世界に転生したら〇〇で✕✕して、オレは▲▲だけど、どうすりゃよいのだ!?」みたいなとはひと味もふた味も違う、大人のためのファンタジー。
温暖で平和な島を縛る掟とは?
妖しく煌めく魔女の正体とは?
作中に登場する魔女の祠の質感や描写、主人公の感じる体温が読み手にそのまま伝わってきて。
不思議な世界をゆっくりと味わいたい、そんなアナタも大満足の中編小説に仕上がっております。
以下、有月さんからの解説!?を勝手に紹介。
「天秤のアンビヴァレンス」という出だしだけ勢いのままに書いて、放置してしまってる作品がありまして。私にとって二作目の長編にして、初のハイファンタジージャンル。ここ数ヶ月というもの、これのプロットを練り直してるのですが……遅々として形にならない。
これは困ったな、と頭を捻っていたところに、神からの啓示が。
創作仲間の千羽 稲穂さん(@inaho_rice )という方が、ツイッターでハッシュタグ「#物書きによる魔女集会」という企画をスタートされました。詳細は当該ハッシュタグをご覧頂くとして「魔女」が登場するってことはファンタジージャンルなわけですよ。
上述の「天秤のアンビヴァレンス」も同じファンタジーで、ちょうどメインキャストの一人に魔女っぽいのがいる。これは乗っかるしかないなってことで、その魔女キャラの設定をちょい膨らませてプロットに仕上げ、参加表明しました。
有月晃さん 2018年8月21日の活動報告より引用
なるほど、これは現在構想中の長編ファンタジーへの期待が高まりますねえ(ハードル上げ!)
ちなみに「物書きによる魔女集会」を主催された千羽稲穂さんのご紹介記事はコチラ↓
圧巻の大人の経済小説
<あらすじ>その空間にはいつも、悲喜交々の喧噪が満ちていた。
オフィス街の中心部にあって、一際目を引く高層ビル。その上層階を占有する中堅投資銀行のディーリングルーム。フロア一面に所狭しとデスクが並び、夥しい数の液晶ディスプレイ、電話機と取引専用の端末が配された空間を、様々な肌の色のディーラー達が慌ただしく動き回る……
夕凪もぐらさん主催 2017年 忘新年会企画【帰り道を探して】参加作品です。
「帰り道を探して」のお題で経済小説ぶっ込んでくるか……
まあ、とりあえず読んでみるかね。
ふむふむ……
ん……
w( ̄Д ̄ w のぉぉぉぉぉぉぉ~!!
上手です。
為替のディーリングルームの緊迫した様子。
「ノー・リスク、ノー・ライフだよ。リスクという名のスパイスなしにこのクソ退屈な人生を歩いていくなんて、オレには耐えられない」
随所に有月さんの筆記用具やマニュアル車へのこだわりも垣間見えて、鋭い描写の前半。
そして、後半部分はまた一味違った……
おっと、喋りすぎてしまったぜ……
どうかこの先は、本編でお楽しみいただきますよう。
黒澤映画のような、迫力と臨場感をあなたに
<あらすじ>咎人の汚名を受けて姿を消した男。
それを追うは同郷の姉弟。逃げ続ける日々に倦んだ男は、刃に想いを乗せて二人を待つ……
有月さんの初期の作品、短編の時代劇モノです。
丁寧な情景描写を交えながら、一介の剣士と武家の娘を軸に機敏に展開していく物語。
果たして剣士と娘を巡る因縁とは……?
まるで巨匠の撮った映画のよう。各シーンごとに緊迫感が伝わってきます。
白刃の切り結ぶ音。女性が身を翻らせながら、小太刀を風のように操る様子。モノクロの世界に息づく朱の色。
読んでるこちらの背筋がピンと伸びて、無意識のうちに力が入る、そんな作品でございます。
普段とは違う!? ライトな有月さんをお届け
さわやかテイスティで甘い短編です。
へえ……こういうのも書くんだ。
「仕事早く終わったわー、たまには早く帰って驚かせてやるか」とコッソリ帰宅。
すると、長年連れ添った妻が、学生時代の制服を着て鏡に映して楽しんでいる。
「あっ!知らない趣味をのぞいてしまった。でもなんか微笑ましいな……」
そんな感覚です。(うたのの感想ですので、本編とは関係ありません)
いつもと違う有月さんを覗いてみてください。
<有月さんのあとがきより>
さて。
なんかこんなのがフッと浮かんだので、ササッと書いてみました。なお、私のもう一つの「セカキス」企画参加作品である「丹花乃口唇」とは、完全別人格モードで書いてますので。「思ってたのと違う! なんで斬り合いシーンないの!?」みたいな苦情にはお応え致し兼ねますので。悪しからず。
でも、どうしても作者に文句言いたい人は、感想欄、もしくはツイッターにて絶賛お待ちしております。
かもんかもん。
有月さんからの最新メッセージ
では、当サイト独占記事! 有月先生からの最新メッセージをご紹介します。
本日(2018年10月20日)のできたてホヤホヤです。
僕はこの記事のために伊佐坂先生に原稿を催促するノリスケさんのごとく。
「原稿まだですか?」 と有月先生にメールを送りましたとさ(笑)
それでは、どうぞ。
こんにちは。有月です。とても賑やかになりましたね、こちらのブログ。
うたのさんの顔の広さ、継続力に賞賛の念を抱くとともに、そんな素敵なブログの一人目を飾らせてもらったことを誇らしく思います。硬いな、我ながら。
さて、私は現在、創作活動としては「第二期」にあります。
なんだ、それ。唐突ですね。少しご説明させてください。
前回こちらに掲載頂いた時にも少し触れたのですが、初めて小説らしき文章を綴った時、私を駆り立てたものは「衝動」でした。
「なんだかわからないけど、頭の中に浮かんだ情景を記録しておきたい」 そんな感じです。
そして、絵画、音楽や映像の才能を持たない私にとっては「言葉」だけが唯一の手段でした。それ以来ずっと、頭の中に浮かぶ情景を、衝動のままに文字に落とし込んできました。
つまり、頭使ってなかったんです。初めての長編「冬の戯れ」、そして短編として13作目にあたる「名も知れぬ駅」まで。衝動のままに綴った情景が悪いとは思わないのですが、衝動だけを原動力に書き続けることに限界を感じました。
そこで14作目の短編「報酬としての断罪」以降を第二期と位置付けて、もう少し大人らしく、頭使って作品書いてみようと。この中核にあるのが長編第二作「天秤のアンビヴァレンス」です。はい、進んでませんね。きっと頭使うの苦手なんです、私。頑張ろう。
そんな私ですが、一つ目標が出来ました。自分の本を作ろうかなと。とりあえず、一冊。どこか出版社から出せたら理想的ですけど、そんな予定は全くないので自費かな。
マイペースな私ですが、本人は間違いなく楽しみながら書いてますので、気長にお付き合い頂けたら幸いです。最後にうたのさん、いつも有り難う。ラーメン奢ります。ではでは。
注)このページですと、最初の2つにご紹介した『アルキナティアの禁忌』、『報酬としての断罪』が第二期、後半にご紹介した『丹花之口唇』、『センチメートル』が第一期にあたります。そのうち大学入試で出題されるやもしれませんね。
暖かく、そして熱いメッセージありがとうございました!
有月晃2.0 始動ですね!!
エブリスタのコンテストで大賞を受賞した確かな筆力。
広範にわたる知識、思わずうなる描写力。
そして、そこにさらなる情熱が加われば……
こりゃ、いっちゃうな、書籍化。
出版社の方、ここに素晴らしい逸材がいますぜ。
みなさんも、仲良くしとくなら今のうち。有月さん、これからのますますの活躍を祈念しております!
有月晃さん Twitter(@UdukiKo)
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