第18回 千羽稲穂さん


しばらく間が空いてしまいました、当サイトのメインコンテンツであるクリエーター紹介。

第18回目は千羽稲穂(せんばいなほ)さんをご紹介いたします。
(上記のアイコン:しおさん@Salt_pastel  作)

投稿サイト「小説家になろう」を中心に活躍中の女子大生作家さん。

またご自身でイラストも描かれていてそちらもとってもステキです。

兄弟姉妹が織りなす、日常、超能力、そしてウソ

『嘘つき四つウサギ』

<あらすじ>一番上の兄は慎助。次女の染香。美男の弟、邉。末っ子の希星。
辛い過去を覆い隠すように四人兄弟はしょーもない超能力とともに生きていく。

朝は騒がしく、昼は賑やかに、夜は闇夜にまぎれてひそひそと楽し気に。

そんなある日、四人の兄弟姉妹は各々にある秘密を抱えてしまう。
兄弟姉妹達の秘密に触れた姉は、必死に隠しながらいつもを過ごすが──

──家族を守るためなら秘密ぐらい隠してみせる。

『超能力×アウトロー×日常』の家族作品

稲穂さんの現在の連載作品です。

ひとクセふたクセもある四人の兄弟姉妹が繰り広げる、日常。
そこに超能力や裏稼業が絡んできて、ふわっと優しい文体と共に独特の世界観を創り上げています。

彼らは何のために、ウソをつくのか?

そこまでして彼らが守りたいもの、とは?

個人的にはアウトローな探偵の黒木さんと、苦労人な長女染香のテンポの良いやりとりがツボです。

上記のイラストは稲穂さんからご提供いただきました。

思春期の男子の好奇心をあますことなく伝えた傑作

『君のパンツが見たい』

<あらすじ>古沢少年はある日少女が電車の前に飛び込む瞬間に出くわしてしまう。

少女は電車に飛びこみ轢かれる一瞬、古沢少年に意味ありげな表情で「見たいの?」と誘う。
少年は答えた。

「見たい!」

これはパンツを見たいがために少年が孤軍奮闘し、いつのまにか少女を救っていた、というそんな変なお話。

うたのの最近のイチオシ!

タイトルで驚異のパワーワードをぶち込んでくるその吸引力!

この小説は男性が描いたのかな……と思うくらい、思春期の男子の心情をよく捉えておられます。
スカートの奥の小宇宙。その高みを目指すために妄想を繰り広げ、研鑽を積んだあの頃。

話の構成も「おおー、そうくるか!」と非常に優れておられる。
話数を追うごとに変化していく、主人公と少女、そして担任の先生や保健室の先生との関係。
読了後に再度読み返しても面白い物語だと思います。

高校生も、かつでそうであった人にも、ぜひお読みいただきたい。

画像は私の方で作成させていただきました!
太もも、いいでしょ(笑)

現代の聖女は何を想う?

『悔悛するマリア』

私はぽつねんと商店街で『孤独』を歌う彼に出会う。
歌う姿に心惹かれ彼を神様として敬うものの、彼には時間がなく……

一人の少女と一人の少年の恋人未満神様以上の奇妙な関係。

実在の名画からインスピレーションを得て物語を作る、「アート企画」参加作品。

他者が自分を照らしてくれる光

自分の中の孤独という影

そして、彼が歌う、彼女が抱える『孤独』って一体なんだろう……

旧約聖書の中でキリストに仕えたとされる女性マグダラのマリア。
2000年前の彼女も、こんなことを思ったのでしょうか?

稲穂さんの作品に込めた想いもとても素晴らしくて こちらと合わせてぜひご覧いただきたい【稲穂さんの活動報告】

モチーフとなった名画はコチラ ↓

ジョルジュ・ド・ラ・トゥールの『マグダラのマリア』

物書きによる魔女集会

稲穂さんは9月末まで「物書きによる魔女集会」という企画を運営されていました。

♯魔女集会で会いましょう このタグを物書きでも流行らせましょう、という趣旨で運営してます。

「♯魔女集会で会いましょう」 のタグとは……魔女が小さな子どもーこの子どもの種族、性別、その他もろもろは問わないーを拾い、育て、成長し、魔女よりでかくなって魔女を助ける、または守る等々を描く、絵描きの二コマ漫画ネタでした。もしよろしければ、「魔女集会で会いましょう」「まとめ」で検索してください。ものすっごいかわいい二コマ漫画をみれるはずです。)

引用:千羽稲穂さんの活動報告 より

これね、マジいいっすよ。

以前当サイトでもご紹介した作家さんらも参加されてます。

有月晃さん 『アルキナティアの禁忌』

第1回 有月晃さん

2018.02.12

こうづあきらさん 『明けの明星』

第10回 高津央(こうづあきら)さん

2018.06.01

うみのまぐろさん 『炎獄のサイネリア』

第6回 うみのまぐろさん

2018.03.10

Twitterで流行っていた魔女集会がお好きな方、新しいスタイルの物語を探している方は、ぜひぜひ読んでみてください。

千羽稲穂さんへのインタビュー

では、千羽稲穂さんへのインタビューをご紹介します。

①創作するようになったキッカケは?

記憶がおぼろげなので断定は出来ませんが、暇だったからです。

ゲームもアニメも漫画も全部クリアしたり見終わったり読み終わったりして暇だったんです。

で、目の前には筆記用具と紙しかなかったので書き(描き)始めました。

 

②普段、どんなことを考えながら創作していますか?

すみません。基本何も考えてません笑 創作してる時は、頭は空っぽなんです。

普段は悩み症なもので、あーだこーだ考えていて、その反動で創作している時は何も考えてません。

普段考えたりしていることが放出できたりするのが心地よかったりします。

 

③今後の夢、野望など

一生書き(描き)続けたいです。

他にも、少女×少女の拗れた青春を描いた『千羽鶴』 や 魔法や動く植物、獣っ子が織りなす長編ファンタジー 『PLANT-プラント-』などなど意欲的な作品を多数発表されています。

最近は同人誌の展示即売会COMITIA125 や 文学フリマ大阪 などオフの世界でも積極的に活動されているご様子。

私も去年の文学フリマ大阪で実際にお会いしたのですが、なんと可愛らしい女子大生でした!

私のヘタっぴなキャスにもよく来ていただいて……もしかして天使なのか??

稲穂さん、ありがとうございました!
今後のご活躍をさらに楽しみにしております!

千羽稲穂さんのTwitter

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ABOUTこの記事をかいた人

ファンタジスタ! うたの

クリエイター達を発信して、世の中をもっと元気にしたい! やりたい!と思ったことは取りあえず飛びつく関西在住の三十代男子です。 WEBで恋愛小説書いてます@小説家になろう 『歌姫と銀行員』 デジタルイラスト修行中/ツイキャス・nana/京都観光ガイド/ 本業は場末の銀行員