京都北部の災害ボランティア体験記

あそぶ銀行員こと、ファンタジスタ!うたのです(@utano_shion)

このたびの西日本大雨災害で被災された方々に、お見舞いを申し上げます。

7月14日に、京都府綾部市の災害ボランティアに行ってまいりました。

今回の記事は、行ってみて肌で感じたこと。実際の災害ボランティアってどんな現場なん? ということを中心にお伝えしたいと思います。

↑ 家でくすぶってるお父さんはぜひ一度災害ボランティアへ

京都府綾部市の災害ボランティアセンターへ

今回は以前4年前の集中豪雨で一緒に行った友人が、数日前に綾部市のボランティアセンターへ応募をしてくれていました。京都府北部、のどかな田園地帯の広がる綾部市。ここでは3人の方が土砂に埋もれて亡くなっています。
他、住宅全壊7棟、半壊2棟、一部損壊13棟、床上浸水51棟、床下浸水240棟 の被害が出ています(7月16日現在 京都府のホームページより)

9時20分現地集合。その後、諸注意を経て、現場へいく作業員の募集が始まりました。

今回は私達3人で行ったので、他の人達と合わせて一つの班を作ることになります。

一つの家で20人の班を募集しているとのこと。他の人達と合流して、マイクロバスに乗って現地へ。

猛暑の中の作業

↑プライバシーもあるので、フリー素材を元にしたイメージ図。

着いた現場では、山から流れてきた土砂が家の周りを1メートルから、少ないところでも50センチ以上は取り囲んでいました。住宅の中にも一部土砂が入っている箇所がありました。

当日の綾部市の気温は35度の猛暑日。快晴。

土砂をひたすら、スコップですくい、一輪車に載せて運びます。
まさに肉体労働。女性の友人も参加していたのですが、かなりしんどそうでしたね(彼女は東日本でもボランティア経験あり)

しかも水を吸った土砂って、重いんですわ。災害から一週間経っているので、粘土のように固まっている部分もあるし。

15分に一回は水を口に含む。30分に一回は小休止。
それでも体が熱暴走を起こしたかのように、火照り続けます。

長袖シャツに長ズボン、そして長靴に手袋なので、ひたすら体に熱がこもる……

500mlのペットボトルを5本以上飲み干しました。
それも全部汗になって流れ出ます。

昼時は一時間みっちり休憩。(ボランティアセンターから休憩はきっちり取ること、くれぐれも熱中症に気をつけることを厳命されています)

派遣先の家の方が、ガリガリ君を差し入れしてくれました。わざわざ街まで買いに行ってくれたとのこと。

(期待をしているわけではないのですが、こういうちょっとした心遣いが非常にありがたい)

80歳のおばあちゃん、実際に土砂が流れて来た時はすでに避難していたそうですが、大雨が続いた時は不安で夜も眠れなかったそうです。

昼食中に、班の人と少し話す。
隣の福知山市から来たという青年。
4年前に自分の家が水に浸かった時に、ボランティアの人達に助けてもらったので、その恩返しにとのこと。

自分が過去にお世話になったので、恩返しって人結構多いです。
東日本大震災の時も、阪神大震災で世話になったので……という方に何人かお会いしました。

約20人で3時半まで作業をして、ようやく家の周りの土砂がだいたい片付きました。
まさに人海戦術、マンパワーすごい!

 

感じたこと


今回の災害で特に被害の多かった、広島や岡山の方、また他の地域の方、今でも不自由な暮らしをされている方がたくさんいます。
あまり報道されてない京都でこれだけ過酷な現場なんだから、広島とかどうなのよ!?って思いがよぎります。

ツイッターでボランティアについて発信すると、「すごい!」「えらい!」みたいな声をいただくんですけど、私の中では数ある趣味の一つといった感覚で、正直こそばゆい気持ちはします。でも褒めてくれるのは嬉しいぞ!

そもそも年に一回くらいしか参加しないし。(三連休全部参加するというツワモノもいました)

また、私達作業員を支えるスタッフも、現場への送迎や被災者とのマッチング、水や物資の手配など、懸命に動いています。

ボランティアに行くだけが、支援ではありません。

募金100円だって立派な支援だと思います。

普段通り経済回しているだけでもよいと個人的には思います。

災害が起こると、「そんな土地引っ越せばいいじゃん!」とか「どこでもPC一つで働けるフリーランスは最強!」みたいな声が一部で上がるんですけど、上記のおばあちゃんみたいに今更余所の土地に行けない人たちもいるわけですよ。
それをほっといてエエのかと、自分たちが良ければそれでエエのかと、そんなことを問いたい。

そんな感じで現場には現場のよさがある。まーでも、エラそうにインフルエンサー気取ってる若い人には、一度現場を経験して欲しいね(ニヤッ)

この記事を読んでくれたみなさんが、現地を知るキッカケになれば、そしてもし一人でもよいので、災害ボランティア行ってみようかなっていう方が出てきてくれたら、大変嬉しく思います。

お読みいただき、ありがとうございました。

 

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自己中な私が災害ボランティアに行く理由

ABOUTこの記事をかいた人

ファンタジスタ! うたの

クリエイター達を発信して、世の中をもっと元気にしたい! やりたい!と思ったことは取りあえず飛びつく関西在住の三十代男子です。 WEBで恋愛小説書いてます@小説家になろう 『歌姫と銀行員』 デジタルイラスト修行中/ツイキャス・nana/京都観光ガイド/ 本業は場末の銀行員