カワキヲアメクを徹底レビュー 新時代の音楽が世に放たれた!

2019年1月30日 美波さんついにメジャーデビュー!

2017年5月にフライングドッグのオーディションでグランプリを受賞してから、約2年!

リスナーが待ち望んでいた記念すべき日。

美波さんの魂のこもった音楽がついに世に放たれました!

当記事では宇宙で一番早く、CDを徹底レビューしちゃいますぞ!

デビューシングル 『カワキヲアメク』

現在放映中の深夜アニメ『ドメスティックな彼女』主題歌。

通常盤とアニメ盤があり、収録曲がそれぞれ異なっています(後述)

そして初回限定盤にはステッカーがついてますよ。

1月29日からミュージックビデオも公開されていて、映像と美波さんが織りなす世界観にグイグイ引き込まれますね。

テーマは多重人格性

美波さんは1月16日のラジオ『イマリアル』の生電話コーナーにて。

「アニメの世界観を大事にしつつ、それ以上のものを出したい、YouTube再生回数No1のライラックを超える、そして多重人格性を出す!」

そんなことを語っていました。

アニメ『ドメスティックな彼女』の主人公夏生も女教師に思いを寄せつつも、クラスメイトと〇〇して、さらには他のクラスメイトとも……

というなかなかの多面性を発揮してくれてます。

ここからは私見ですが、公開されたミュージックビデオも参考にしながら、『カワキヲアメク』の歌詞を例にとって、歌に込められた多重人格とは何なのか分析してみました。

人間の多面性とは?

冒頭、ベッドに寝ている主人公(女性)を俯瞰するようにカメラワークが回る。

1つ目の人格は最も大人っぽい人格。
冒頭の美波さんの語りの部分
「未熟、無ジョウ、されど、美しくあれ」

登場する中でもっとも大人っぽい「無ジョウ」という達観した単語。
美しくあれという、どこか自分を他人のようにみている感情。

「無ジョウ」は通常漢字で表すと「無常」(世の中のはかないさま)だと思うのですが。
「無情」(容赦のないこと)とかけたダブルミーニングなのでしょうか。

2つ目の人格はAメロの歌詞

「語っとけば上手くいく 物、金、愛、事 もう自己顕示飽きた」
白い服の主人公が椅子に座ってうなだれている様子。

自分を過度にアピールするのがやめられない人格。
自分が創り上げた虚像がやがて自分を飲み込んでいくという、別の曲『ホロネス』にも通じる部分があると思います。

3つ目の人格は、Bメロの歌詞
「ねえ、ちょっと 何がそんな不満なんだ? 散々わがまま語っといて これ以上他に何がいる」
赤い服を来て、真っ赤な傘をさして雨の中を歩く主人公。

これは自分自身のワガママのことをもうひとりの自分(赤い方の主人公)が言ってるんじゃないかな。
「そんな所も割と嫌いじゃない」と言っちゃってる所が自分を受け入れざるをえない、または他の人格を見つめている、という気がいたします。

そして、サビの人格で一気に感情が爆発する。
赤い服の主人公が、傘を捨てて走り出す。

雨の中を突き進み、そして立ち止まって。
「空気を読んだ 雨降らないでよ」と叫ぶ。

主人公の感情はまさに嵐の中、って感じでそれとリンクするように雨が降っている。
まさに、お見事ですねえ。

さらにMVを徹底分析

MVのラストの方。

情景としては、雨が止むわけですよね。

主人公の感情の爆発に一定のケリがつく。

白い主人公と赤い主人公が向き合って、そして白い主人公(おそらく虚構部分だと思われる)が消えていく。

ラストの美波さんの語りは、

「今日も、雨 傘を閉じて 濡れて帰ろうよ」

というわけで、うーむ。

よくわからん!!

美波さんの楽曲の魅力は、何かをしながらで聴くことを許さない、歌い手と聞き手との真剣勝負!

「次こそは!」と思って試合に臨むのですが、今日もノックダウンされてリング上に横たわっている……そんな気分です。

でも、嫌いじゃないぜ、そういう感覚。

『ホロネス』は虚構世界に取り込まれていく自分、がテーマだと思うのですが

今回の『カワキヲアメク』は 不条理な世の中を叫ぶ! そして多面性もあるけど最終はありのままを……。

そんな一歩進んだ前向きな感じがいたします。

「渇き」と「雨」も対比になっているのかな。

そう考えると「あめく(叫く)」と「あめ(雨)」もダブルミーニングでそうとう練り込まれてるのかなって。

美波さんには『アメヲマツ、』という曲もあるらしいのですが、11月の渋谷のライブで歌われたきりで、うたのはちゃんと聞いたことがないんですよね。

さて、つらつらと書いてきましたが、

みなさんは、どんな印象を受けましたか?

カップリング曲も全曲紹介

ライラック

YouTube 800万回再生を超えた美波さんの代表曲!

爽やかなナンバーに仕上がってますが、実は歌詞はとっても深い。

変わらなきゃ飽きましたって 変われば変わりましたよねって
一体なんだい?それなんだい?

美波 『ライラック』

世の中の矛盾を鋭く突いてます。
人生もTVゲームのABボタンのようにすぐ操作できたらいいけど、なかなかそう上手くはいかない。

ラスサビ前のギターソロ、そしてそこからの転調。
叫ぶように踊り狂うように、高らかに歌う美波さん。

僕は美波さんを知らない人には布教のため、とりあえずこの曲を推します。
みなさん割と高評価。
この曲で美波さんを知ったって人も多いはず。

main actor

2018年8月の大阪のライブで、最初とアンコールに2回歌われた、美波さんにとって思い入れが深い曲。

でも何故か部屋にあるギターだけは 捨てられなかった

少しだけ 少しだけ 少しだけ 少しだけ 1畳でも居場所が欲しかった

美波『main actor』

どん底を味わって、それでも自分に残されたのは歌だけ。

歌うのが好きだから、みんなに何かを届けたいから、そんな美波さんの決意が確かに感じられる曲です。

ホロネス

通常版のみ収録。

ホロネス(hollowness) =空虚、うつろ という意味

現実世界の自分と、創り上げた虚構の自分 がテーマの曲。

SNSが発達した現代、インスタ映えや写真盛りなどで、虚構の世界は創れる。

でも、果たして本当の自分とは何なのか?

創り上げた自分に押しつぶされてないか?

もしかしたら、美波さんもそんなテーマで悩んだことがあるのかも知れませんね。

Prologue

アニメ版のみに収録されている『Prologue』。個人的に1、2位を争うくらい好きな曲です。

ギターのストロークとドラムのテンポが小気味よく刻まれる、疾走感あふれるナンバー。

周囲の期待を背負いながら、迷いながらも突き進む。

それでも単なるハッピーエンドで終わらないのが美波流。

このあと『水中リフレクション』というさらに深く、若者が抱えるやりきれない思いや閉塞感を表した曲へと続いていくんですよね。もはや独自の世界観を構築している!

美しい波よ! さらなるうねりを伴って!

2019年の音楽シーンに突如として現れたニューヒロイン!!

「勘弁してくれ時代の波」という言葉を掲げ、その熱き想いはどこまで進むのか?

早くも第2弾のシングル、ゆくゆくはアルバムも。
楽しみで仕方ありません。

少々危なっかしくてハラハラさせてくれる、でもみんなの気持ちを代弁してくれる女性!

歌姫美波さんの行く末、今後も目が離せません!

さあ、みんなで美しい波にハマろうぜ!

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美波論 シンガーソングライターの魅力を徹底解剖

2018.09.09

ABOUTこの記事をかいた人

ファンタジスタ! うたの

クリエイター達を発信して、世の中をもっと元気にしたい! やりたい!と思ったことは取りあえず飛びつく関西在住の三十代男子です。 WEBで恋愛小説書いてます@小説家になろう 『歌姫と銀行員』 デジタルイラスト修行中/ツイキャス・nana/京都観光ガイド/ 本業は場末の銀行員