銀行員のウラ話第二弾いきましょうか!
前回、Twitterでも記事紹介したところ、おかげさまで色んな方から反響をいただきました。
みんな裏話って大好きなんですね(笑)
今回は
・銀行員は合コンでモテるのか!?
・銀行員の過酷なノルマ
についてお話します。例によってボカしたり、話盛ったりしてますので、読み物としてお楽しみいただければと思います。
前回の記事はコチラ↓
もくじ
銀行員と合コン
銀行員は合コンでモテる!?
合コン……ウィットなジョークが入り混じる大人の男女の社交場。
かつては僕も合コンサッカーのファンタジスタとしてピッチ上を所狭しと駆け回ったものです。
銀行員は合コンでモテるのか?
結論は イエスです!
僕が現役(笑)だったころも実感してましたし。
20代のやんちゃな若手3人くらいにLINEで軽く取材してみたところ、みなさん「銀行員という肩書は、やはり合コンで役に立つ」とのこと。
最近は「銀行はオワコン」なんて話もありますが、銀行員という「マジメそう」、「安定してそう」、「頭よさそう」などというイメージは健在のようです。
合コンに参加して困るのが
「どこの銀行に勤めているんですか?」
という質問。
これ、女の子側からほぼ100%聞かれます。
銀行って、やっぱみなさんにとって身近ですもんね。
みんなどこかしらに銀行の口座持ってるし。
でもね……
うたのは三大メガバンク勤務ではないので……
名前は聞いたことあるけどビミョー みたいな反応をされるわけですよね。
おい! じゃあ聞くなよ。メーカー勤務って言ったら詳しく聞いてこないくせに。
メガバンク勤務とウソをついて合コンに行った話
参加メンバー、若き日のうたの、盛り上げ役の後輩カトウ、クールなイケメン先輩キム兄。
カトウはちょっとぽっちゃり系男子なのですが、マシンガントークで女の子を笑わせる面白いヤツ。
こないだ合コンで会った女の子とさらに別の合コンの約束を取り付けてきました。
運良く女性側の幹事は僕らの勤務先については知らないということで、ニヤリとゲスな笑みを浮かべる僕ら。
前から考えていた、三◯住◯銀行といつわって合コンに参加するという作戦を決行する時がやってきました。
待ち合わせ場所は京都三条京阪の土下座像前。
女の子、カワイイな。
で、カトウが予約した雰囲気のいい個室居酒屋で、カンパーイ!
自己紹介タイム、のあとすぐに女の子サイドから質問が。
「ところで、みなさんどこの銀行に勤めているんですか?」
「三◯住◯銀行! 知ってるっしょ?」
ゲス顔を隠しながら即座に答える、僕。
とたんに、目が輝く女性陣。
いつもと、反応が全然ちがう!!
すげえな、メガバンクの看板。
お父さん、お母さん、ごめんなさい。
僕は人生で初めてウソをつきました。
好奇心の前に、人間の倫理などもろいものです。
場はいつも通りカトウが軽快なトークで盛り上げ、僕が様子を伺いながらいい雰囲気で1対1の状況をつくり、キム兄が時おりサラリとイケメンスマイルで女性のハートを掴むという自分たちのサッカーで場を支配しました。
二次会のバーを出る頃には、すっかりカップルが出来上がっていて……
そのあと僕達がどういう経験をしたかどうかは、みなさんのご想像におまかせします。
みなさんも、ゲスな銀行員にはご注意ください。
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銀行員の過酷なノルマ
さて、お次はノルマのお話にいきましょう。
資本主義社畜社会では、避けては通れない営業マンのノルマ。
銀行では果たしてどんなノルマがあるのでしょうか?
机をハイキックしてくる上司や、ノルマがキツすぎて失踪してしまった先輩。
僕の経験に基づいてお話します。
目標という名のノルマ
銀行員には新規法人融資額、個人融資額、カードローン件数、積立預金件数……などなど
10項目以上についてそれぞれノルマが課せられます。
全部できるヤツはハッキリ言って超人です。
ひどいノルマだと「池に魚が10匹しかいないけど、15匹獲ってこい」
「100メートル10秒で走れるから、フルマラソン1時間ちょいで走れるやろ」
みたいなヤツもあります。
うたのは自分でいうのも何ですが、500人以上の渉外担当の中でトップ5に3期連続で入ったことがあるのですが、それでも全部の項目についてやりとげたことはありません。
コツとしては、銀行の本部が言ってくる重点項目(今年は住宅ローンを重点的にやれとか、投資信託をなんとしてもやりとげろとか)を必ず達成しつつ、半分くらいの項目をなんとか仕上げることです。
ほとんどみんなできてないので(笑)上司もできてない人を詰める……いやご指導するのに忙しく、結果的に周りとの相対評価でお目こぼしをもらえます。
ノルマが全然できてない銀行員は、ハッキリ言って悲惨ですね。
【 リアル銀行員とコラボした 】
✴︎たいとる✴︎
「出来る銀行マンは机でわかる!」うたのさんプレゼンツ @utano_bank
Qちゃまはあなたのストーリーを漫画化しちゃうよ! pic.twitter.com/iTnBJDL4Aj
— Qちゃま@11/11 誕生日💓 (@qtarou1111blog) 2018年11月10日
Qちゃま(@qtarou1111blog)とのコラボ企画。
うたのがネタ出し&Qちゃま画伯が漫画化してくれた意欲作。
一昔前なら、机の引き出しキックしてくる上司とかいました。(遠い目)
というわけで、できてない銀行員の机の引き出しは、上司に蹴られてベコベコに凹んでいます。
今なら完全にパワハラものなんでしょうが……。
まあ、上司(係長)は支店長や副支店長に詰められて、支店長はさらに上の部長に詰められて、部長は役員に詰められて、で役員になると詰められない……
と思いきや
役員は株主に詰められるわけですね……。
終わりなきこの無限ループ。
そんな追い詰められた銀行員のエピソードをひとつご紹介しましょう。
失踪した先輩を探せ!
「オラァァァ! オマエ、今月5件ヤルって言ったやんけ!!」
「すいません……ごめんなさい……」
「それで……結局今月何件獲ってきたんや!?」
「に、2件です……」
怒号が飛び交う、銀行の朝のミーティング。
10名ほどの渉外係の職員は、みな同じように下を向いてだまっている。
40歳過ぎのさえないオッサンFさんが今日もつるし上げに合っているのだ。
「で、Fよぉ。今日は何日やったかな?」
「さ……30日です……」
「わかってるな……今日は取れるまで帰ってくるんじゃねーぞ!!」
僕が銀行に入って2,3年目くらいに出会った係長は特に厳しい人だった。
できなかったら怒鳴り散らす。個室に連れ込んで1時間も2時間も説教する。
上記の「机をキック」も言っちゃ悪いが彼のエピソードだ。
何人か依願退職に追い込んだという実績もある。
まあ、当時はこれが普通なんだくらいで思っていたからな。
無知とは、恐ろしい。
僕もFさんのことはしばし忘れて、自分の業務にいそしんだ。
こっちも月末に向けて、やり遂げないといけない仕事がヤマのようにある。
で、ホワイトボードに書いてある予定表の時間を過ぎてもFさんが帰ってこない。
一時間過ぎて、二時間が過ぎた。
携帯電話も何回も掛けているがつながらない。
Fさんが立ち寄る予定の取引先に電話をかけても「Fさんはとっくに帰った」とのこと。
「まさか、事故にでもあったんじゃ?」
「思いつめて、自殺でもしてないよな……」
そんなヒソヒソ話が職員の間でささやかれもした。
ついに支店長の号令のもと、渉外係が中心となってFさんを捜索することになった。
先輩が見つかった先は……
僕が捜索箇所として割り当てられたのは京都の郊外のエリアで、少し車を走らせると住宅地に混じってポツポツと田園風景が広がっていた。
「ちっくしょー、まだやらなきゃいけない仕事が残ってるのに……Fさんどこ行ったんだよ」
当時まだ若造だった僕はそんなことを思いながら車のハンドルを握っていた。
空がだんだんと暗くなってきた。
適当に切り上げてそろそろ帰ろうか……
Fさんもひょっこり戻ってきてるかもしれないし。
そんな考えが頭をよぎったちょうどその時。
田んぼのあぜ道に……白い軽自動車を見つけた。
あ、あの車種……もしかして、銀行の営業車!?
近寄ってみると、確かにFさんの車のナンバープレートだった。
運転席をのぞき込むと。
もう40過ぎたオッサンが……
ハンドルに顔を突っ伏して……泣いていた。
「うたのくん……」
「Fさん、探しましたよ」
「う、うう……ごめんな、うたのくんまで」
「いえいえ、無事で良かったです」
「オレ、考える限りの見込み先を当たった。テレアポもした。飛び込みもやった。でも……今日も結局1件も取れなかったよ」
「Fさん……みんな探してますよ。とりあえず帰りましょう」
別々の車で帰らせて事故っても困るので、僕の車は近くのホームセンターに置いて、Fさんの車を僕が運転して支店への帰路についた。
Fさんは口数少なく、時おりぼんやりと窓の外を見上げていた。
「オレには、もう……無理だよ」
そう、ぼそっと言い放ったひとりごとが、いつまでも僕の耳に残っていた。
例の上司は次の人事異動で、もっと空気のいいところに左遷された。
さすがにやり過ぎとの判断が下ったのだろう。
Fさんはその後5年くらいで、銀行の子会社に出向になった。
給料は下がったがノルマのゆるい職場。そっちの方がFさんの気質にはあっていたようで、元気にされているとのこと。
そのあたりが、救いといえば救いかな。
…………
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